2004-05-27
パソコンのプリンタポートで制御する
EIA232(RS-232C)ラインモニター
EIA232(RS-232C)のデータを横取りして表示するラインモニタです。 |
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製作したRS-232Cラインモニター回路を『JCP』と呼んでいます。 装置間をつないでいるRS-232Cケーブルを外し、別に用意したストレート ケーブルを使ってJCP基板を通信ラインの間に挟みます。 JCPにはD-SUB・25ピン、メス・コネクタが2組み付いており、すべての 信号線がストレート接続されています。これで信号の中継を行うわけです。 |
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JCP基板の部品面写真です。 上端の2つのコネクタがRS−232C信号を受けるD−SUBコネクタ、 下のコネクタがプリンタ接続用の36ピンコネクタです。 その右にDCジャックが2つ(+5V用と+8〜12V用)あります。 |
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双方向通信をモニターしている様子です。(モデムとターミナル間) 「ASCII」文字コードとともに16進データの表示、RSTやCTSなど 制御線の状態を表示します。 |
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制御機器間の通信で、「決められた手順通りに通信が行われているのか」、 「なにかおかしなデータに化けているのではないか」など、装置の通信状態を チェックするためのツールとして使うわけです。 ただ、MS−DOS用として製作したので、現在のウインドウズ環境では 動きません。 MS−DOSモードのあるWin95やWin98では動くのですが、新しいウイン ドウズではMS−DOSモードがないので動かすことができません。 パソコン自体のハード構成としては新しいものでも対応しているのですが 「OS」が対応していないのでどうしようもありません。 しかし、古いMS−DOSの起動環境(MS−DOSでなくてもWin95や Win98でok)を作ったフロッピーディスクを使えば十分に使えますので、大量 ログを記録することさえなければ大丈夫です。 |
※JCP基板の頒布内容
注:ケースは頒布部品に含まれていません。
部品名 | 数量 | 補 足 |
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基板 A297JCP | 1 | JCP基板 (サイズ:183 x 93 mm) |
HD6475348SCP16 | 1 | H8/534 CPU (日立) (プログラム済み) |
74HC138 | 1 | HS-CMOS (16pin) |
74HC574 | 4 | HS-CMOS (20pin) |
4049B | 2 | CMOS (16pin) |
PST-600C | 1 | リセットIC (ミツミ) |
7805 | 1 | 3端子レギュレータ (5V出力) |
RN1202 | 1 | デジトラ (東芝:10K/10K) |
HC3-84S | 1 | 84ピン PLCC IC ソケット (ヒロセ) |
RC10-36R-LW | 1 | アンフェノールタイプ 36ピン コネクタ (ヒロセ) |
RDBD-25S-LNA | 2 | D-SUB 25ピン メス コネクタ (ヒロセ) |
HEC0470-01-230 | 1 | 2.1φ DC ジャック (星電) DC8〜15V入力用 |
M04-339A0 | 1 | EIAJ タイプ2 DC ジャック (EST) DC5V入力用 |
MP-202 | 1 | EIAJ タイプ2 DC プラグ (EST) DC5V供給用 |
1S1588 | 8 | シリコンスイッチングダイオード |
0.1μF (104) | 10 | 積層セラミックコンデンサ(パスコン) |
15PF | 2 | セラミックコンデンサ |
1μF /50V | 1 | 電解コンデンサ |
100μF /25V | 2 | 電解コンデンサ |
470 | 2 | 1/4W 5%抵抗 470 |
1Kx4 (1024) | 1 | 4素子集合抵抗 1Kx4 |
47Kx4 (4734) | 1 | 4素子集合抵抗 47Kx4 |
2.2Kx8 (2228) | 1 | 8素子集合抵抗 2.2Kx8 |
47Kx8 (4738) | 1 | 8素子集合抵抗 47Kx8 |
LED (赤・緑) | 2 | LED表示素子 |
14.7456MHz 水晶発振子 | 1 | HC-49U/S |
3mmビス (l=10mm) (ワッシャ付) | 7 | コネクタ、レギュレータ取付用 |
3mmナット | 1 | レギュレータ取付用 |
プログラムディスク + 資料 | 1 | 3.5インチFD(1.44メガ) |
プラスチック ケース HPLK-000 | 1 | 190x102x28mm 黒
(アイデアル) (ケースは頒布部品には含まれません) |
●JCP基板セット頒布につて (現在頒布は行っていません) | ||||||||||
基板キットとして頒布サービスが可能です。 |
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トップページに記している注文時の注意をお読みください。 |
●昔に作った232Cラインモニターの数々・・・・。
元同僚である越智氏が中心となって製作したもので、トランジスタ技術にも 掲載されました。 |
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発売されたとき、その小ささに驚いた東芝のダイナブックJ−3100SS、その |
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東芝ダイナブック J−3100用 JC基板 |
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富士通のMB89371という、8251同等品が2ch入ったシリアル通信 コントローラICを使っていました。 このIC、すでに廃品となっていて入手できません。 JCPの原型機と言えるもので、RS−232Cまわりの基本的な回路は同 じです。 トランジスタ技術の 1991年1月号に「ノート・パソコン用簡易ライン・モニタ の製作,Dynabookに挿せばRS232Cが見えてくる」として掲載されました。 |
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J-3100SSのショックからしばらくしてNECからもノートパソコン、98ノートが |
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NECの98ノート用 NC基板 |
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回路はほぼ同じ、MB89371でシリアルデータを受信します。 98ノートの外部バスは110ピンコネクタで引っ張り出さなくてはなりません。 このコネクタの内部が非常に特殊でして、ハーフピッチフラットケーブルを圧接 するようになっているのです。 実際に使う信号線は30本で済むのですが、110ピンのどこにつなげばよいの か順番を数えるのがたいへんでした。 この回路は、トランジスタ技術1992年4月号に「98ノート用簡易シリアル通信 モニタの製作9801NOTEに挿せばRS232Cが見えてくる」として掲載されました。 そういやV30・CPUを搭載した9801NV、仕事場で買ったのですがもう動か なくなってしまいました。 初代ダイナブック、J−3100SSも動きません。 (身柄は保存してあります) |
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デスクトップの PC−9801用 RC基板 |
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この基板も通信制御チップにMB89371を使っているので、もう作ること ができません。 |
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・MB89371データシート:MB89371A.pdf |