「国産カメラ開発物語」
図書館の蔵書検索でカメラのことをあれこれ調べている時に見つけた本です。
著者は「アサヒカメラ」の「ニューフェース診断室」に記事を書いておられた小倉磐夫(おぐら いわお)さん。
サブタイトルが「カメラ大国を築いた技術者たち」で、終戦後、日本のカメラ技術が発展する様子が描かれています。
カメラの話が主体の本のはずなのですが、一番最初に出てくるお話しが「大和・武蔵の巨大測距儀」なのです。
戦艦大和と武蔵のための測距儀を作ったのが「日本光学」。
そのニコンの社史に、実際の戦史とはことなる記述があると指摘しています。
その話に出てくるのが、この本「空母ガンビアベイ」
朝日ソノラマの文庫本でして、所持していましたので、サマール島沖海戦のとき、この空母(護衛空母と呼ばれる小型空母)が戦艦大和など日本側からの砲撃でボコボコにされ、撃沈されたことは知っていました。
その様子の記述が、大和・武蔵の測距儀を作ったニコンの社史では間違っているというのです。
(武蔵がこの空母を沈めたと記載されているそうなのです。
しかし、この時点で武蔵は米艦載機の襲撃ですでに沈没。
また、砲撃距離33kmで初弾命中とあるが、実際に
は約100発撃っても命中弾なし、というのが事実)
図書館から借りたカメラの本と、たまたま所持していた戦史の本、ぜんぜん関係のないジャンルの本どうしがつながったので、ちょっと不思議な感じです。
本の冒頭からレンズと戦争の話で引きつけられました。
そのあと、
・レンズのコーティング技術(潜望鏡の話)
・レンズ用ガラス製造
・ライカの距離計
・クイックリターンミラー
・ピッカリコニカとジャスピンコニカ
・オートフォーカス
・レンズマウントの変更
・コニカのCDピックアップレンズ
などなど、カメラやレンズ、光学技術に関し興味深い話が図や写真も使って紹介されています。
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2005年9月25日 07時12分
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