ニックネーム: 居酒屋ガレージ店主
★ZAQのBlogari停止のため、あれこれ「データ吸い出し」対策しています。 新規記事はとりあえず停止。 コメント書き込みはまだ有効です。 (JH3DBO 下間憲行)
2011年05月09日(月)
壮絶死#17-1
壮絶死#17:ミキサーから発煙の続きです。
スイッチングFETがダメになっていたのですが、その原因が判明しました。

調べた手順を列記すると

・FETの代品を仮付け。
・電源投入。
 定格はDC12V。 電流制限をかけながら慎重に。
・およそ1A流れて安定。
 FETが発熱。
 やっぱどこかおかしい。
・二次側回路の調査。
 OP-AMP回路の電源が±15V、それにファントム電源が約48V。
・こんな回路0.2Aも流れないだろうと推測して、
 ±電源に入っているノイズ除去用コイルを外して
 電源電流を測定。 あんのじょう0.15Aほど。
・なんで一次側にこんな電流が流れるねんとコンデンサを調査。
・一つは微妙に頭が膨れてる。
 外して容量を測ると100uFのところが3uF。
・もう一つの一次側100uFコンデンサ、頭は膨れてないけど、
 100uFのはずがなんと0.3uF。
 こりゃあかん。
・二次側の平滑コンデンサも100uFが±側とも85uF。
 原因はコンデンサの容量抜けでございます。

ということで、コンデンサを交換して解決。
12V電源の電流は0.5Aほどに落ち着きました。

これがそのコンデンサ


左から3uF劣化品。頭が膨れてる。
その隣が0.3uF。 元は100uFでっせ。
右二つが二次側のコンデンサ。
リップル電流に耐えられなかったのかと推測。

でも、FETはちょっと気になるほどの発熱。
小型のヒートシンクを付加。

そして、これがスイッチング波形。


上がドレイン。 下がゲート波形。
スイッチング周波数約82kHz。
とりあえず一件落着。


壮絶死…かわいそうな電子部品



2011年5月9日 14時00分 | 記事へ | コメント(2) | トラックバック(1) |
| ・電子回路工作 |
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VHFのTV放送が消滅したのをきっかけに、棚に眠っていたP社のVCRを解体・廃棄しました。常時通電している電源トランスが過熱気味だったのを思い出し、電源基板を眺めていると頭のふくらんだ電解コンデンサが一つ。ESRを...
やはり大陸製のコンデンサには難有りなんでしょうね。
こんなサイトがあります。
http://capacitor.web.fc2.com/

天下のIntelのマザーボードも、24H連続運転すれば、例え良質のコンデンサもダメになりますね。
82kHzの平滑ですと、やはり低ESR物でないと厳しいでしょうか。

最近、パソコンのLCDディスプレイのメインボードで、アルミ固体電解コンデンサの不良で、同期が取れずに画像が乱れてしまう子をよう見かけます。メーカー修理終息で返品された子達は、私がせっせこコンデンサ交換に励んでおります(笑)

2011年05月11日(水) 09:52 by 居酒屋ガレージ店主(JH3DBO)
劣化がひどかったのが一次側。
同じ100uFでも一次と二次でコンデンサの種類が異なっています。
某国製、85℃や105℃の記述はあてになりませんわな。
リップル電流に耐えられなかったのか…
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