『津波被害』
河田惠昭著『津波被害』。
昨年12月に発売された本。
3・11地震+津波を予知しているかのような内容です。
…こんなにひどくなってしまった原発事故は除いて
著者の河田惠昭(かわた よしあき)さんは、神戸にある人と防災未来センターのセンター長さん。
京大の防災研究所巨大災害研究センターの長もされてます。
読み進むほど、3・11地震+津波被害の大きさに悔しい想いをしておられるん
じゃないかと感じます。
2006年に生野区民センターで行われた防災講演会の講師が河田さんでして、
生でお話しを聞いています。
この時、『神戸の地震じゃ10〜15秒の揺れだったけど、南海・東南海だと
1〜2分の揺れになるという。このあたりを説明して欲しい』
なんて、質疑応答の時に私が手を挙げて質問させてもらいました。
『マグニチュードは岩盤が割れた長さで決まる。
岩盤の割れが進む早さはそない変わらないんで、マグニチュードが大きいと
時間もかかる。
だから揺れてる時間が長くなる』
簡単に言うと、こんなお答えだったと記憶しています。
日経BP インフラ被害の全貌 (東日本大震災の教訓 土木編) に先生のインタビュー記事が
出ています。
『万単位の死者、想定外じゃなかった』っと。
『災害に対する意識の風化を防ぐため、自然災害の教訓を語り継ぐ
施設を造ることもひとつの方法』。
こんなことも述べられています。
『放射能地震津波正しく怖がる100知識』なんて本も出るようです。
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2011年8月4日 17時21分
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現在は、人防のセンター長はそのままで、京大の名誉教授かつ、関大の高槻に新設された社会安全学部の部長兼教授です。
阪神大震災の直後から東海、東南海、南海の海溝型巨大地震の危険性を指摘されています。
その予想された地震が東北で先に起こったと言うことです。
福島沖での地震発生確率は0%とか言ってましたが、宮城県沖は99%だったのです。
海溝型の地震は芋ずる式になることがスマトラの地震で立証されたのですが、0%の確率は芋ずる式の発生を考慮していないと言うことです。
浜岡原発がほかと違うのは、真下がマグニチュード9クラスの地震のスタート地点になる可能性があると言うこと。津波対策だけではだめです。
なにせ、マグニチュードが0.2違えば、エネルギーは倍違うのですから、阪神の256〜512倍以上になるわけですから。
府庁移転も早くから、何も知らない若造が・・と言っておられました。
長文すみません。
河田さんにお会いした(というのか、ホールで生のお話しを聞いた)のはもう5年も前です。
大阪の場合、恐ろしいのは海溝型地震よりやっぱ「上町断層」「生駒断層」の直下型。
生野区など、カンペキにアウトです。
防災訓練は、基本このタイプの地震に的を絞っています。
海溝型の場合、大阪湾に到達した津波が地下街や地下鉄に侵入しないかどうか。
3・11の津波では地下鉄は大丈夫だったようですが、大阪はわかりません。
南海、東南海、何年何十年か後にはぜったいに来るのですから、想定外は言っておられません。
上町台地は確かにそうですね、津波の直接的な影響は内でしょうから。数字は忘れましたが、新聞にとんでもない被害が予想されると出ていましたね。
我が家もすぐ近くに山崎断層がありますが、地域の反応は鈍いです。
という私も、目の前にジャンク箱が天井近くまで積み上がっています。
いっそのこと、天井にまでくっつけてやろうかと思うのですが、使いにくくなるやろなあ。
新聞にも出てました。
大阪府庁:咲洲庁舎移転 専門家会議の河田教授「あくまでノー」 橋下知事にハードル - 毎日jp(毎日新聞)
今、もう「想定外だった」という逃げ言葉は使えませんのでね。