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2012年09月21日(金)
「処刑電流」


「処刑電流」

サブタイトルが「エジソン、電流戦争と電気椅子の発明」」
リチャード・モラン著/岩舘(いわたて)葉子訳

「電気椅子」にまつわるエジソンさんとウェスティグハウスさん、
つまり「直流 VS 交流」のお話です。

刑務所に保存されている電気椅子に著者が座ってみるところから
物語がスタート
そして、著者は薬物注射による死刑執行を見学します。
さらに、初めて電気椅子が使われる…つまり死刑のシーンを解説、
こりゃ怖い!

Wikipediaにもこの様子が出ていますが、著者は死刑囚本人や
装置、そして社会環境に関してもっと掘り下げています。

興味深いのがエジソンさんの人物像。
エジソンさんの有名な名言↓

  「1%のひらめきがなければ、99%の努力は無駄である。」

これに対し、ニコラ・テスラさんはこんな意見を↓

  「エジソンにせめて科学理論を応用する
   度量の広さがあれば90%の努力は節約できただろう」

はははは。
さすが超人テスラさん。 ぼろんちょんです。

  「エジソンは電気理論、とりわけ交流理論を分かっていなかっ
   たんで直流に固執した」んだと。

そして、エジソンさんはこう反論。
  「そうした知識は私の実験の邪魔になるだけですから」
  「数学はいつも実験のあとについてくる。
      先導するのではなく」
  「私は数学者を雇える。
      彼らは私を雇えない」

まぁ、面白い!

で、電気椅子での処刑、電気的定格としてこんなことが記して
あります。

・電圧:2000〜2200V
・電流:7〜12A
・時間:1分間ずつ2度通電

電流が大きいなっという気がします。
2kV・10Aとすると20kWですから。
抵抗は200Ω。
ほんとに人体にこんな大きな電流が流れるのかな?
皮膚と椅子の電極接触部に工夫があるんでしょう。

  『20世紀中に電気椅子で処刑された死刑囚は4300人を越え、
   ほかのすべての手段を合わせた人数を上回っている』と。

確かにアメリカでの死刑っていうと、
  昔(西部開拓時代): 絞首刑
  20世紀になると  : 電気椅子
  現代       : 薬物注射
っていうイメージがあります。


※「福一原発」を作ったのがGE:ゼネラル・エレクトリック。
 この社名、昔は「エジソン・ゼネラル・エレクトリック」でした。

 これに対し、「美浜1号機」や「大飯1号機」を作ったのが
 ウェスティグハウス。

 炉の型式も異なるし(GE:BWR VS WH:PWR)、いまだにこんなところで
 「喧嘩」しています。


Wikipeia:エジソンより

  「天才は1%のひらめきと99%の汗」
    (Genius is one percent inspiration and 99 percent perspiration.)
  という有名な発言は努力の重要性を物語る発言として広く知られ
  ているが、エジソンの熱心なファンである浜田和幸の説によると、
  この言葉は「1%のひらめきがなければ99%の努力は無駄である」と
  の意味であるという。
  その説がTVで紹介され、ネットでも誤訳であるという説が一般的
  になっているが、実際は現代アメリカでも「天才には努力が必要」
  の意味で用いられている。




2012年9月21日 08時39分 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
| ・本 / ・サイエンス |
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