「処刑電流」
「処刑電流」
サブタイトルが「エジソン、電流戦争と電気椅子の発明」」
リチャード・モラン著/岩舘(いわたて)葉子訳
「電気椅子」にまつわるエジソンさんとウェスティグハウスさん、
つまり「直流 VS 交流」のお話です。
刑務所に保存されている電気椅子に著者が座ってみるところから
物語がスタート
そして、著者は薬物注射による死刑執行を見学します。
さらに、初めて電気椅子が使われる…つまり死刑のシーンを解説、
こりゃ怖い!
Wikipediaにもこの様子が出ていますが、著者は死刑囚本人や
装置、そして社会環境に関してもっと掘り下げています。
興味深いのがエジソンさんの人物像。
エジソンさんの有名な名言↓
「1%のひらめきがなければ、99%の努力は無駄である。」
これに対し、ニコラ・テスラさんはこんな意見を↓
「エジソンにせめて科学理論を応用する
度量の広さがあれば90%の努力は節約できただろう」
はははは。
さすが超人テスラさん。 ぼろんちょんです。
「エジソンは電気理論、とりわけ交流理論を分かっていなかっ
たんで直流に固執した」んだと。
そして、エジソンさんはこう反論。
「そうした知識は私の実験の邪魔になるだけですから」
「数学はいつも実験のあとについてくる。
先導するのではなく」
「私は数学者を雇える。
彼らは私を雇えない」
まぁ、面白い!
で、電気椅子での処刑、電気的定格としてこんなことが記して
あります。
・電圧:2000〜2200V
・電流:7〜12A
・時間:1分間ずつ2度通電
電流が大きいなっという気がします。
2kV・10Aとすると20kWですから。
抵抗は200Ω。
ほんとに人体にこんな大きな電流が流れるのかな?
皮膚と椅子の電極接触部に工夫があるんでしょう。
『20世紀中に電気椅子で処刑された死刑囚は4300人を越え、
ほかのすべての手段を合わせた人数を上回っている』と。
確かにアメリカでの死刑っていうと、
昔(西部開拓時代): 絞首刑
20世紀になると : 電気椅子
現代 : 薬物注射
っていうイメージがあります。
※「福一原発」を作ったのがGE:ゼネラル・エレクトリック。
この社名、昔は「エジソン・ゼネラル・エレクトリック」でした。
これに対し、「美浜1号機」や「大飯1号機」を作ったのが
ウェスティグハウス。
炉の型式も異なるし(GE:BWR VS WH:PWR)、いまだにこんなところで
「喧嘩」しています。
※Wikipeia:エジソンより
「天才は1%のひらめきと99%の汗」
(Genius is one percent inspiration and 99 percent perspiration.)
という有名な発言は努力の重要性を物語る発言として広く知られ
ているが、エジソンの熱心なファンである浜田和幸の説によると、
この言葉は「1%のひらめきがなければ99%の努力は無駄である」と
の意味であるという。
その説がTVで紹介され、ネットでも誤訳であるという説が一般的
になっているが、実際は現代アメリカでも「天才には努力が必要」
の意味で用いられている。
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2012年9月21日 08時39分
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