「オタマトーン」がやってきた…けど
明和電機(めいわでんき)のオタマトーンがやってきました。
電池(単4×3)を入れて遊び(演奏練習)はじめました。
でも、どうも調子が悪い。
あるとき突然、鳴らなくなってしまうんです。
スイッチを何度か入り切りすると正常になるときもあるんです。
どうも良くありません。
新品でやってきたんですが、修理を試みました。
(エンジニアの性分、放ってはおけない症候群)
※後になって、女房から
「新品なんだから初期不良でメーカー修理に出さなぁ」
て、お小言を頂戴しました。
おもちゃでも、商品なんですから確かにそのとおり。
まず、解体。
小さな基板で制御。
首のところに抵抗体が仕込まれています。
押さえる場所により抵抗値が変化して発振周波数が変わるという仕掛けです。
さて、解体してから「あちゃ〜」。
「返品したほうが良かったか」…っと。
原因追及まで、前途多難でした。
まず気が付いたのが、配線している電線の噛み込み。
電線が想定した経路を走っていなくて、外装樹脂で押さえつけられ、
外皮がへしゃげています。
「赤○」の4箇所。 拡大↓
しっかり噛んでいたんで、芯線もどうなっているかわかりません。
もうひとつ。
首を顔に固定するところに抵抗体の電線が2本貫通しているんですが、
固定ビスにより電線被覆が傷つけられていました。
芯線が見えています。
噛み込んでいた「赤黒青」のリード線は新しいのに取り換え、きちんと
想定ルートに沿わせて(二つの凸部 こんなの→ ⊥⊥ の間に入れる)
配線し直しです。
首部(むちゃ細い)も別の電線に取り換えて処置しました。
ここまで、とりあえず「目に付いたところ」への対応です。
でも、これだけではダメでした。
不安定なのには変わりありません。
自宅では「あかん。道具が足りん」となりまして、仕事場へ持ってきたのです。
まず、何が悪いのかの見極めから。
電池ボックスやスピーカをぶら下げたままだとあれこれ調べることができません。
基板をハダカにします。
パッと見は大丈夫。
電源回りからチェック開始…
外部電源で電源を供給して様子を見たところ、電源が入りません。
「なにこれ?」です。
基板にはスライドスイッチが二つ。
電源+音量切り替えスイッチ(SW1)と音域切り替えスイッチ(SW2)です。
どこまで電源が来ているのか確かめますと、「あれれ?」です。
「下の○」に電源が来ています。
そして、下の○と上の○のパターンがつながっていてスイッチの足に
入っています。
ところが、このパターンとスイッチの足との導通がありません。
スルーホール基板でなんで、基板の上下は導通があるはずなんです。
しかし、ここで導通が切れています。
※ハンダが足のところまで回っていませんが、スルーホール
基板なんで導通はあるはずなんです。
確認のため、いったんスイッチを外すことにしました。
ハンダ吸い取り機を使って作業したところ、この足をハンダしていた
ランドだけがポロリと外れてしまいました。
(下側の黒筋が1mmのスケール)
どうやら、この部分のスルーホールが腐っていたようです。
そしてスライドスイッチ自身にも、なにやら腐食っぽい痕跡があります。
接点の抵抗を計ったところ、まぁ問題となるレベルじゃなかったので
このまま使うことにしました。
3ポジションのスライドスイッチなんて持ってませんので。
スイッチの上側からもハンダして、上下の接続を確実にしておきます。
ここまでで修理作業は終了。
とりあえず使えるようになりました。
しばらく様子見です。
原因は基板電源スイッチ部のスルーホール不良。
でもスイッチに腐食痕があることから、真の原因は別です。
★東成おもちゃ病院まとめ
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2013年3月18日 15時50分
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あまりにも品質管理が杜撰な状態ですよね、これって...
製造年は不明。
経年劣化というにはおかしい。
「明和電機」のブログがあるとのことなんで、書き込みしてみようかしら。