ACアダプタ試験回路
「Arduino」の応用回路として作ってみました。
転がっている(主として携帯電話充電用)ACアダプタの
性能試験を行います。
右がArduino UNO。
30ピンのケーブルで信号を引き出し、ユニバーサル基板
上の回路(A/D、D/A)を制御します。
上方、黒いのはヒートシンク。
定電流回路が負荷になります。
左のボックスはACのコンセント。
それに一次側電流測定用のカレントトランスをぶら下げています。
直流出力のリップル分を計れるようにしました。
負荷電流を変化させながら、直流出力電圧、そしてそれに
乗る交流成分(リップル電圧)をp−p値として、
それからAC100Vの電流、この3つを測定します。
●回路図 (クリックで拡大↓)
とりあえず計ってみたのがこの4つのACアダプタ。
中でも気になったのがこいつ↓
ダイソーで売っていたUSB出力のアダプタです。
型番「YS-P01」。
「5V 1A」と出力電圧電流が記してあります。
『これ、ほんまかいな!?』を確かめたかったわけで(笑)
グラフは二つ。 電圧変動といっしょにリップル分の変化、
そして効率。 「二次側電力÷一次側電力」で%値を計算。
ただし、一次側AC100Vの電圧は測っていないので、100Vと
して電流値に乗じています。
結果のグラフ。 上から、
・daiso 5V 1A
・AU 5V 0.6A
・docomo 5.8V 0.73A
・china 5.6V 0.6A
線の色コメントの後ろに「-r」と記してあるのが
右側スケールで。 (リップル電圧と効率)
まずは電圧変化とリップル分。
(クリックで拡大↓)
そして効率の変化。
電流をゼロから10mAステップで増大させながら測定。
定電流が維持できなくなったら(保護回路などで電圧低下)
測定を中断します。
効率を見ると、4つとも大きな違いはありませんでしたが、
件のダイソーの、リップル分がいけません。
ミリボルトじゃなくボルト単位のリップルが出ております。
電流とともに増大。
電圧安定度も良くないし、これはちょい怖いかも。
電圧ドロップは、DCコードの状態もあるでしょうが、
ダイソーのはUSBコネクタ直近です。
※追試
・2014年03月13日:ACアダプタ試験回路 ダイソーのを攻める
★ACアダプタの特性試験回路は、CQ出版のトランジスタ技術に
掲載されています。
・トランジスタ技術2014年9月号
(出力特性を自動測定! Arduino電源チェッカ)
・トラ技アーカイブス:ウィークエンド電子工作記事全集
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2014年3月12日 17時52分
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とても参考になります。ありがとうございます。
LEDは暗くなるだけですが、充電器は充電する機器への影響を考えると怖いですね。
100均の電子機器は単体で完結している品物に限るのが良いかも。
グラフはgnuplotで。
左右でスケールが異なるグラフもできちゃうんだ、っと、ちょい感激して
グラフを描きました。