ニックネーム: 居酒屋ガレージ店主
★ZAQのBlogari停止のため、あれこれ「データ吸い出し」対策しています。 新規記事はとりあえず停止。 コメント書き込みはまだ有効です。 (JH3DBO 下間憲行)
2014年07月14日(月)
整流ノイズ防止コンデンサ
ちょいとACアダプタがらみで、昔話を。

ブリッジ・ダイオードを使った全波整流回路、ダイオード
への電圧印加が逆転するタイミングでノイズが出ます。

  ※ダイオードの特性にもよるわけですが、一般整流
   用ダイオードを4本使ったブリッジ整流回路が
   くせもの。

整流ノイズとか転流ノイズと呼ばれ、電源周波数の倍に同
期してノイズが発生します。
整流回路に流れる電流が大きいほど顕著で、例えばダイ
オードの定格最大電流が1Aだからと、定格目いっぱいの
直流出力1Aを得ようとしたときにひどいのです。

高周波となったこのノイズが、AC100V側に逆流したり接
続コードから輻射され、主としてAMラジオの受信に影響
を与えます。

アマチュア無線をやり始めたとき(1970年)、母親の
愛用ラジオが真空管5球スーパー。
  (1380・OBCの愛聴者でした)
自作した無線機の電源が、この状態になってしまい、
負荷電流が大きくなると、このラジオの音に「ジー」と
いう雑音がかぶります。
 (BCIじゃない。 電波を出さなくても電源負荷を
  重くするだけでアウト)
電源リップルによるハム音とは異なった、ジーという音
が放送に重なって聞こえるんです。

で、この対策として有効なのが、整流ダイオードに並列
に入れるコンデンサ。

ジャンク・パーツを解体していて、『対策してあるがな!』
ということで、写真を撮りました。

●トランス方式のACアダプタ

 拡大↓

4つの整流ダイオードそれぞれに「0.01uF」のセラコン
が入っています。

●ジャンクの100V電源動作のラジオ

203ですから「0.02uF」。

●ジャンクのCD、DVDプレーヤ

ここにも「0.02uF」。

●回路図


1000PF〜0.01uFで効果あります。

AC100Vラインにつながった他の機器(ラジオやアンプ)
に影響が出るのでやっかいなんです。

最近はライン・フィルタが入っているなど、ノイズ対策
されているものが多くなり、整流回路のダイオードに付
けるこのコンデンサは見かけなくなりました。
ダイオードの特性も、良いほうに変わったのでしょう。

■けれど…
不思議と半波整流回路やセンタ・タップ付きトランス+
ダイオード2つの両波整流回路、あるいはにセンタ・タッ
プ付きトランス+ブリッジ・ダイオードでの±電源を
取り出す回路では、この雑音はひどくなりません。
2次側単巻きトランス+ブリッジ・ダイオードの組み合わ
せでひどくなります。


昔のオーディオ・アンプやチューナ、テープデッキなど
では、このノイズ対策を施した機器が多かったのですが、
電源回路がスイッチング方式になり、これが使われてい
るのを見ることが少なくなりました。

■ちなみに
4本のダイオード全部にコンデンサを入れなくても、
こんな接続でも効果があります。




2014年7月14日 21時27分 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
| ・電子回路工作 |
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