修理:ニキシー管電卓
先月の修理依頼品です。
基本、「骨董モノ」の修理はお断りしているんですが、興味も
あったしということでお受けしました。
モノは電卓。
ニキシー管表示です。
サンヨー製のサコムミニ:ICC-82D。
「ニキシー管の全部の桁が点灯してしまう」という故障内容です。
こんな具合↓
キー操作は受け付けていますが、表示がごっちゃになっているんで、
計算できないという状態です。
基板の様子↓
白色セラミック・パッケージの「LSI」が4つ。
使っているTrはマイクロディスク。
DC-DCコンバータのパワー段にはゲルマのTrが使われていましたよ。
両面基板ですが、レジスト無し。
ベタのパターンにハンダが乗っています。
で、故障原因は電源回り。
・電解コンデンサの劣化
・電池運転用NiCd電池パックの寿命
ケースに入った電池パックを開けてみると、組電池全体が
液漏れ。
しかも、NiCd特有の短絡状態で寿命を迎えていました。
このため、電池充電部の電流が大きくなり、外付けACアダプタ
の負荷が大きくなってしまい、電源全体に無理がかかっていたのです。
電池パックは修復不能として取り外しちゃいました。
操作スイッチが優秀で、いまどきの導電ゴムじゃなく、磁石を使った
「リードスイッチ」が使われていましたよ。
加減乗除の操作、今の電卓と違いちょっとクセがあります。
「+」と「=」が同じキーだし。
そう、一番上の写真の左下に写っている「ラジケータ」、これで電池電圧を
示しています。
電池運用時に「そろそろ電池が切れまっせ」という警報ですな。
|
2014年12月4日 14時07分
|
記事へ |
コメント(0) |
トラックバック(0) |
|
・電子回路工作 |
トラックバックURL:http://blog.zaq.ne.jp/igarage/trackback/3958/
※ブログ管理者が承認するまで表示されません