秋月のアナログテスター「7007」
今使っている針式テスター、サンワの「CP-7D」が満身創痍になってきたんで、
秋月に部品を注文したついでに、アナログテスターを買ってみました。
CP-7D、作業机の上に常備しているんですが、
・現場へ持って行くとき、工具箱の中でぐちゃぐちゃっと
・作業中、誤って落下 (カバー割れにメータ軸受ダメージ)
・レンジ切り替えミス (抵抗を交換)
などが積もり積もって、そろそろ新しいのにと思っておりました。
テスターリードも経年劣化で硬くなっています。
あれこれの修理の時など、デジタルテスターだけではなくアナログテスター
が必須です。
で、買ったのがこれ。
MASTEC社アナログマルチメータ・7007
なにせ税込みで1200円。
「アチャー」でもあきらめがつきます。
などと思っていましたら、やってきたテスターの目盛板を見て
「あれまぁ」でっす。
一番上のΩレンジじゃなく、その下の電圧、電流レンジの目盛り、
「100」前後(75〜125)と「250」手前(225〜250)の刻みが他の
部分と間隔が異なっています。
交流電圧レンジの0V付近で目盛が詰まるというのは、整流ダイオードの
非直線性が原因で発生するんですが、メータのほぼ中央、100付近
の非等間隔はなんなんでしょうか。
こうなると、気になるのは精度。
スペック表ではフルスケールの5%。
とりあえず、直流電源とデジタルテスターをつないで、確かめてみました。
まずDC10Vレンジ。
テスターの針を目盛に合わせて、そのときの電圧値をデジタルテスターで読みます。
それがこれ↓
10Vの目盛に針が来るように電源の電圧を調整して、そのときの
デジタルテスターで読んだ電圧が9.82Vだっとということです。
その右の数字はパーセントでの誤差。
次が2.5Vレンジ。
測定系の誤差(電圧レンジなので分圧抵抗)というより、メータそのものの
直線性が出ていないようです。
メータの右側、フルスケール付近で圧縮されてしまう感じです。
このテスターの中身を見ると、メータに行くラインに半固定抵抗
が付いていました。
これを回すとフルスケールが調整できます。
しかし、フルスケールを正しくすると、メータ中央付近の値が大きめ
に出てしまいますし、中央を正しくするとフルスケール付近が
小さくなってしまいます。
う〜む。
こんなものとあきらめるしかないですかな。
この値段では文句も言えません(笑)。
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2015年1月21日 12時57分
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こういったレビューは他ではあまり見かけないので、とても参考になります。
昔の話ですが、三和のアナログテスターで、使用する電池の外装に鉄が使われているかどうかで、メーターの指示値が変わることを経験しました。
このテスターも、メーターの磁気回路の近傍に電池がありますので、ひょっとしたら影響している可能性が・・・などと、ふと思いました。
今回のテスターの件、「国産」ならあれこれ製造メーカー(あるいはその取り次ぎ店)に「注進」したでしょう。
でも、この価格…
こりゃもうコレを指名して買った私の責任…
この件では恥ずかしくて発言できません(笑)
誤差発生を経験された「三和のテスター」、型番がわかれば
ぜひオープンにしてください。
体験を、メーカーに言うべきです。
きちんと追試すれば、「トラ技」への投稿ネタになるでしょう。
スカタンな計測器が出回らないよう、どうぞよろしくです。
昔の話と書きましたが実は大昔の話で、約50年前に購入したSP-6という型番です。
当時田舎の電気店で2000円位でした。今でもサブテスターとして手元にあります。
本日ネットで検索してみたところ、後期のロットには電池に被せる金属スリーブが
追加されたことがわかりました。三和も問題を認識して対策したようです。
当時はNETなどありませんでしたから、私も含めてみんな知らずにいたんですね。
では・・・今後も面白い記事を、期待しております。
なるほどでっす。
試してみましたが、指針の変動は生じませんでした。
もうちょいマシな針式テスターはないかしらねぇ…