A/Dコンバータの入力レンジを拡大する方法
ちょいとメモを置いておきます。
基準電圧(Vref)が2.5Vで動作するA/Dコンバータ、
これの入力レンジを拡大する方法を示します。
入力そのままだと0〜2.5Vが変換電圧レンジになります。
この入力に抵抗をつないで、レンジを拡大する手法です。
それがこれ↓
(a)と(b)は正電圧での拡大。
(c)は2本の抵抗で正負に拡大。
(d),(e)は3本の抵抗を使って、正負をさらに拡大。
抵抗値、「1:2:4」という比がミソ。
E24系列でこれに当たるのが「7.5 15 30」。
※正負に拡大したのは、入力オープンでゼロにならない
ので注意ね。
もう一段、前段にバッファアンプをつけて解決ね。
おそまつ。
※追記
(a)のR1、R2にはとうぜん30KではなくてもOK。
(b)はR2の30Kに15Kを追加したら、並列で10Kになる
ことを示したかった。
(c)も(a)と同じでR1=R2でOK。
(d)でもあくまで抵抗の比。
(e)のR2=10Kというのが(b)での30K//15Kで作れるぞ
というのと、R3としての7.5Kが、比との絡みで使える
ぞというのが面白いかと。
基板に実装した抵抗を変えなくても、パターンを考慮すれば、
ジャンパのつなぐ位置でレンジを選択できるわけです。
こんな具合です。
抵抗4本とジャンパが5つ。
これで入力レンジが、「2.5 5 10 ±2.5 ±5 ±10」
の中から選べます。
※追記
kazzさんから指摘のありましたジャンパピン誤挿入の件、
対策した回路を図示するとなると、こんな感じですかな。
VrefとGNDとの誤接続が避けられます。
それと、出力コードですが、12bit A/Dだとこうなります。
・0〜フルスケール → 0x0000〜0x0FFF
厳密には+フルスケール電圧は「(Vref * 4095) / 4096」
そして、抵抗値の精度により、誤差が発生します。
・−フル〜0+フル → 0x0000〜0x0800〜0x0FFFF
ですんで、0Vの値0x0800を引いてやれば
0xF800〜0x0000〜0x7FFF = -2048〜0〜+2047
という±の値で、処理できます。
ここでも、抵抗値で誤差が生じます。
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2015年4月22日 17時02分
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まあ、物理的に挿せないよう離れて独立していれば良いんですけど、PCのMBみたいにブロックになっていると縦に挿すべきものが横に挿せたりしますから。