日本語を書く
「ちかまの余談・誤談」さんで、日本語の句読点表記の話が出ています。
「。、」「。,」「.,」どれを使うというお話しが盛り上がっていますね。
(私はまだ書き込んでませんが)
自慢じゃないですが、昔は「国語」大きらい人間でした。
一番キライなのが「読書感想文」。
今でこそあれこれ手軽に文章を書いておりますが、ほんとこれはもう、コンピュータ(当初はワープロ)の進歩のおかげです。
日本語漢字変換とエディター機能、それとフロッピーディスクをはじめとする記憶媒体。
これらがなければ、まともな文を書けません。
こんな私の拙い文章、初めて雑誌に掲載してもらったのが1987年9月号の「プロセッサ」(技術評論社)です。
自分の文章が活字になって大感激でした。
専門用語を使った技術解説文なわけでして、難しい表現はありません。
でも、本になるとなりゃぁ、そりゃもう緊張したものです。
この記事を書いたあたりだと思うのですが、プロセッサと同じ出版社が出していた「ざ・ベーシック」(ソフトウェア系の本)に「文を書くなら、本多勝一の『日本語の作文技術』くらい読んでおけ」という読者投稿が載ったのです。
(私の記事にあててじゃないですよ)
それじゃぁと、さっそく探してきました。
それがこの本です。↓
これを読んで、文の書き方について目が覚めました。
学校、とくにあれこれと作文を書かされた小中学校で「教えてもらったことがないぞ!」という内容がまとめられているのです。
その中に「句読点の使い方」があります。
どの記号を使うか、ではなく「テンとマル」の使い方の解説です。
文の最後に「マル」を付ける。これは小学校で習っていますね。
でも問題は「テン」。
テンをどういう具合に使えばよいか、これに的を絞って解説が進みます。
具体的な文を紹介しながら、勘違いなく文を読み取ってもらうためのテンの打ち方を勉強します。
もう一つ大事だとしつこく書かれているのが、文の中で修飾する言葉とされる側の順序とつながりです。
勘違いを起こすようなさまざまな具体例が出てきます。
これも勉強になります。
そして「おぉっ!これは」と感じたのが「接続助詞の『が』」です。
「xxだったが、yyと思った」の「が、」に要注意!というのです。
この2つの文をつなぐ「が、」は「だけれども」とか「にもかかわらず」という「逆接」の意味になります。
でも「が」の用法はこれに当てはまらないものがあり、単純の文をつなぐためだけの接続助詞としての「が」もあるわけです。
このため「が」で区切られた文が出てくると、逆接の「が」かどうかを読者が判断しなければならないので、文を読み進む思考が乱れてしまうというのです。
逆接の「が」なのか単なるつながりなのか、次に出てくる文を読み終えるまで判断できないというのを問題にしています。
こんなの学校で習ったことありませんでした。
<Wikiでの本多勝一さん>
※この本の内容を全面的に支持するというわけではありません。
でもこの本を読んで、「これらのこと、なんで学校でちゃんと教えてくれへんかったんや」と感じたものです。
さて、日本語のあれこれにチャチャを入れているのがこの本、清水義範著「日本語必笑講座」です。
表紙のイラストからして「ネコの缶詰」です。
正しくは「ネコ用缶詰」ですよね。
「ネコの缶詰」では「ネコ肉の缶詰」。
ちょっと怖いです。 食べるのもイヤ。 鯨は食べるけど。
そしてこの本の中に「秘法・読書感想文の書き方」が載っていたのです。
読書感想文のナニがイヤだったのか、それは読んだ物語のあらすじ紹介、これが面倒でした。
本の感想をまとめるには、あらすじの解説が必須。
あらすじとして本をそのまま写して良いのか、自分であらすじを作らなければならないのか、本のできごとをどこまで正確に書かなければならないのか、考えるだけでもイヤ。
あらすじに悩んでしまって、かんじんの感想がどこかへ行ってしまうのです。
昔の自分に、この本の記事をタイムマシンで送ってやりたいです。
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2006年11月26日 19時19分
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読書感想文は,まったく同感です。あらすじを忠実に書こうとすると長くなる,それで疲れるというか途中でペンを離してしまいました。
読点の使い方の本田勝一著は,一度読む価値ありそうですね。
きょうもある投稿記事の編集で「339 のガード下で蚊の鳴くような微かな信号を聞き分ける」という文章があって,どうしたものかと悩んでいました。了解度 3 の騒音けたたましいガード下,蚊の鳴くような 信号強度 3 なのでしょうが。Hi
これを読んだ後では文章を書く時に意識して文を組み立てるようになりました。
文章の書き方は私もパソコン依存症で、原稿の場合にはある程度構成を決めてエディタで打ち込み、プリントアウトした物を眺めながらあーだこーだとペンで推敲して再度パソコンで打ち直します。
推敲の方法ですが、面倒でも声を出して読むとおかしな言い回しを発見できます。
「、」を付ける場所も、声を出して読むと確認できます。
でも、漢字の間違った使い方(自分の思いこみ)は、なかなか発見できません。