新兵器:非接触温度計
基板に乗った発熱体(パワーデバイスなど)の温度を測るために購入しました。
あまり高いのもよ〜買わんので、マザーツールの「MT-6」。
放射温度計と呼ばれるもので、赤外線を測って温度を測定します。
10000円でおつり。
日本橋のテクノベースへ発注しました。
こんなピストルに似た形状。
左上が受光窓。あっ光じゃないな。
正面はこんなの。
表示画面はバックライト付きの液晶。
常温域なら0.1℃単位で表示。
この大きな穴の奥にセンサーが入っています。
下の四角いのが電源スイッチのボタン。
押している間、働きます。
スイッチをオフしたあともしばらくの間、測定値をホールドして表示しています。
15秒後にオートパワーオフ。
ガレージでは、
冷凍庫の中を計ると「ちゃんとマイナスや」。
ビールも酒も「冷えてる!」。
ジャガイモを焼くホットプレート「ぬくもってきたで」っと何でも計れます。
測定範囲は-50℃〜400℃。
ただし±2%の精度。
「医療行為には使用できません」とのこと。
注意書きに「光沢のある表面やきれいに研磨された金属表面の測定には不向きです」とあります。
赤外線の放射率の問題だそうです。
放射率0.95固定で温度を推定している、ということで測定する物体によっては誤差が生じるわけです。
金属でも塗装されていたらOKだそうです。
測定できる代表的な対象物として以下のものが上げられています。
水、氷、雪、油、牛乳、お茶、コーヒー、紅茶、ごはん等の穀物、精肉、野菜、
パン、果物、バター、マーガリン、ソース、しょうゆ、小麦粉、ゼリー、ジャム、
ペットの体温(耳内部)、木、紙、布、皮革、毛皮、ガラス、陶器、
ゴム、土、砂、光沢のないコンクリート、石膏、スレート、石板、
大理石、石灰岩、レンガ、塗装されている金属
なにやら食品が多いですね。
食材加工や保存品のチェックのとき、直接ものに触れなくても測温できるので、
衛生的ということでしょうか。
それから、
「ガラスなど透明の物体を透過して中の物体の温度を測ることはできません。
その場合に測定できるのはガラスの表面温度です。」
と書かれていて、なるほどです。
そうそう。こんな「レーザー警告」のラベルが貼ってあります。
ボタンを押している間レーザーが発射され、測定点を指し示すのです。
レーザービーム、ちょっとかっこいい。
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2007年6月8日 20時11分
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若い女性に向かって「貴女のハートは僕に向かって燃えている」なんて,言ってみたいなぁ。
その場合に測定できるのはガラスの表面温度です。」
ワタシの場合、スグに真空管のプレート温度とガラス面温度の測定を考えてしまううのですが、こちらのページ
http://ns.iizuka-net.ne.jp/~bear-el/ondo/
ではガラスがある場合、通過して中身の測定となってしまうと結果が書いてます。HIOKI製のようですが測定原理に違いがあるんでしょうかね。
放射温度計、サーモパイル(熱電対の集合体)が使われているはずで、原理は同じでしょう。
はてさて、ハートの温度まではかれるかどうか?
胸より下腹部の温度が上がっていたりして…
DRIさん紹介のページで3-500Zの温度が390℃というのは、たぶんガラスの表面温度を見ていて、ガラスの放射率が低いために(<0.95)、実際のガラス温度よりかなり高温表示になっているのではないでしょうか。(放射率が低いとと同じ温度でも放射赤外線が少ないので、温度が低めに計算される)
ガラス背後の対象物の温度が1000℃以上の高温であれば、放射赤外線のピーク波長が1μmと短波長になり(500℃くらいで赤熱して見えだす)、ガラスを透過しやすくなるので、正しい値に近い温度が測れます。(DBOさんの推察通り)
いずれにせよ、何か特殊な設定(ハード・ソフト)をしない限り、ガラス越しの温度は測定できないはずです。
この場合のIrは遠赤外線になるんですね。赤外線リモコンLEDは約950nm、CDで使っているレーザは780nmでこのあたりだとレンズを使っているのでガラスを通過できるんで。
しかし、真空管の冷却には「輻射」という重要なのが有って、ガラス管のようなものだと、ただ単純に通風を良くするだけでなく、周りを黒くしたりして輻射熱をプレートに戻らないような配慮が必要です。あれっ、遠赤と熱輻射は別なもの??
で、センサーは波長を見ているんじゃなくて「強度」を見ているんですね。