ニッ水電池のサイクル耐久特性試験 #2
「JIS C 8708 表9」の規格にのっとったニッ水電池のサイクル耐久特性試験、
やっと200サイクルが終わりました。
7月末に実験を開始。
電池は「充電式エボルタ HHR-3MRS」です。
グラフは
1(赤):50サイクル目
2(緑):100サイクル目
3(青):150サイクル目
4(灰):200サイクル目
での「1.0Vまでの0.2C放電」の結果を示しています。
充電式エボルタは定格2000mAh(min)ですので0.4Aで放電。
5時間率ですので300分は放電してもらいたい。
それでもサイクル数が増えるほど容量が減っているグラフが得られました。
それにしても140分あたりから右側を見ますと「メモリー効果」的な
グラフ(二段に折れ曲がったような)になっております。
重負荷で2〜3度放電すれば、きっとここが平らになるんでしょうな。
※新世代ニッケル水素電池の放電特性 継ぎ足し充電してみる
せっかくですので、次回400サイクル目の放電に向け実験を続けてみます。
2000サイクルを突破できるのはいったいいつ?
周囲温度の管理ができないのがつらいところです。
■250〜400サイクル目の放電グラフ (2009-11-13)
※≪続き≫ #3
※≪続き≫ #4
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2009年9月22日 10時19分
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いつも大変おもしろい実験をありがとうございます.
1-49回目までの繰り返し充放電では,充放電される領域は決まっており,充放電されない領域は不活性化するためにメモリー効果のように140分で折れ曲がりができているように見えます.
おもしろいのは,サイクル試験によって,140分以降の不活性化領域の放電容量は変化せずに,140分よりも前の放電容量のみが減っているように見えることです.
(折れ曲がり点からの放電時間はおそらく一緒?)
と,考えると,JIS試験で測定される容量は,
活性化容量(サイクルで減少)+不活性化容量(ほぼ一定〜定格容量の40%)
に相当すると思われ,実使用での寿命とはかけ離れますね.
やはり,
http://www.eneloop.info/home/performance-details/cycle-life.html
のグラフが本当なんでしょうね.
使用実態から離れている、ということなんでしょうね。
これが「表10」の規格だと「1C」放電になります。
『試験を加速するために、または実際の用途に近いサイクル
条件を使うために、表9の手順に替えて表10〜12の代替
手順の一つを選択できる』と記されていますが、電池メーカーが
いう寿命は「表9」の手順。
この手順だと2000サイクルの充放電を行うのに、1年半ほど
かかります。
スパンが長くなるので、きついっちゃきついですね。
不測の事態等で中断などが起こらないように祈るばかりです。
特に台風とか…( ̄Д ̄;;
あ、それはそうと、エネループがかなり進化して再登場しますね。(とりあえず単3,4からの模様)
緑パナからエボルタになったような過程をたどっています。
「充電後1年でも使える」→「2年後でも使える(かなりこっそりと)」から、「3年後でも使える」に進化したのと、公称1500回充放電可能という触れ込みに進化しました。
勿論買い増しは確定です。
充電器も結構パワーアップしたりする模様です。(詳細は不明ですが)
バリエーションも増えるようなので、ワクワク感で待ちたいですね。
停電が怖い!
しかし、これって価値ある実験かどうか…
微妙です。