「、」の話
ずいぶん前、日本語を書くで紹介しました本多勝一著『日本語の作文技術』。
その続編が出ていたのですね。
『実戦・日本語の作文技術』。
何か新知識が書いてあるのかと、図書館で借りてきました。
タイトル、「実践」じゃなく「実戦」っとこだわっておられます。
書いてある基本は前著と同じ。
いま読む(買う、借りる)ならこの「実戦」のほうが良いかと。
解説が前著ほどくどくありません。
この本の中で、「見れる、見られる」の『ら抜き言葉』に憤慨されてます。
ただし、「ら抜き、おおいにけっこう」という主張です。
「見られた」と記した時、尊敬語なのか受け身なのかわからない。
「見れた」だと、可能の意味しかなくなる。
言葉の意味を前後の文から推測する必要がないすぐれた表現だ!
文法うんぬんの前に、いま使われている言葉があるんだ。
ということ。
たしかにそうです。
そうそう、少し前「、」表現に関しこんなことがありました。
三光神社でのイベント用に大坂冬の陣を解説したチラシを作ったのです。
甲冑隊メンバーの若者が制作担当になったのですが、その解説文にこんな
表現がありました。
『真田丸から、幸村の息子、真田大助、長宗部盛親が挟み撃ちを仕掛けます。』
この書き方だと真田丸から討ち出たのは3人。
まず幸村の息子(名前はわからん)、そして真田大助と長宗部盛親。
でも、彼が書きたかったのは↓。
「幸村の息子である真田大助と長宗部盛親」 ←これで二人。
不必要な「、」が誤解を招く典型例になっていたのです。
結局、彼が作ったチラシ案はボツ。
これを指摘したのは、私じゃなく息子。
チラシ案、「Q&A形式」になっていて、私は面白いと思ったのですが、
「文」が練り足りませんでした。
がんばれ、若者!
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2010年12月1日 05時45分
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