タクトスイッチを押してみる …何万回も
タクトスイッチ、押してオンなわけですが、この記事:「スイッチに並列に入るコンデンサ」
を書いてから、その耐力が気になりだしました。
こうなりゃ以前の「オムロンG2Eリレー」の時のように確かめるしかありません。
リレーだと通電でオンしてくれましたが、タクトスイッチは押さなくてはなりません。
スイッチの頭を押すメカを細工が必須です。
ジャンク箱から引っ張り出してきたのがDC5Vで動くソレノイド。
何から外したんでしょうね。
FDDのヘッドロード機構に付いていたものかな?
(記憶がいい加減)
実験対象はこれ→オムロンB3Fスイッチ (新品が手元にあったから)
並列に入れるコンデンサは右端の「1uF」積層セラミック。
スイッチを押してしばらくしてから接点間電圧を読みます。
・回路図 (クリックで拡大↓)
10bit A/Dして分解能が約1mV。
1bit=1mVで0.1Ωとなるようにおよそ10mAの電流をスイッチに流します。
この読みが「0.5Ω」になったらアウトとして、ソレノイド駆動を停止する
という動きです。
データはシリアル出力。
日曜夕刻から動作させ初めて、現時点でおよそ「24万回」。
出てくるA/D値、当初はほぼゼロが続いていましたが、今は「0,1,2」と
いう数値がまばらに出ています。(1がほとんど)
停止する値「5」まではまだまだかな。
並列コンデンサが「1uF」じゃあ小さいかな。
(というか、スイッチが優秀なのか)
これが終わったら10uFで挑戦かしら。
※短絡電流を大きくするため、25万回経過後に、
1uF積セラ→10uFアルミ電解に交換しました。
パナの「FK1C100R」という低インピーダンスタイプです。
出てくるA/D値の変化、「0」がほとんど出なくなり「1,2」とばら
ついていて、「2」が出る頻度が大きくなっています。
※コンデンサを10uFにして後3万回で「0.5Ω」に
達して、実験が自動停止しました。
その時のログ。
左側の数字が開閉回数、右側がA/D値で単位はおよそ0.1Ω。
「5=0.5Ω」を検出して止まったのです。
30120: 2
30121: 4
30122: 3
30123: 2
30124: 2
30125: 3
30126: 2
30127: 1
30128: 2
30129: 2
30130: 2
30131: 3
30132: 5 *
仕事しながら表示をチラ見いていたんですが、数字がパラパラしだした
なぁっと思ったら、停止まであっというまでした。
さて、どうしましょう。
コンデンサを並列接続したタクトスイッチの耐久性を調べたわけですが、
「1uF」では25万回をクリアしちゃったわけです。
(0.5Ωという制限値で)
この値だと、まだまだいきそうでした。
ところが「10uF」に換えると、その後3万回でアウト。
「0.1uF」だと、メカ的な寿命まで行きそうな感じですし。
スイッチを換えてみるか…
※放電波形
コンデンサ両端をオシロスコープで観測した波形です。
● 1uF積層セラミック (クリックで拡大↓)
● 10uFアルミ電解 (クリックで拡大↓)
単発波形だけじゃなく、何発か取り込んだ波形を軌跡として(灰色)
残しています。
スイッチ短絡により、10uFのほうが急速に放電していますが、
GNDレベルが落ち着くのに時間がかかってます。
※試験後のスイッチの中
四隅の黒ポッチリを切り落とすと解体できます。
可動側、固定側りょうほうとも放電痕が見えています。
10uFの電解にしてから急速に悪化した感じです。
1uFでも積セラじゃなく電解で試してみましょうか?
※1uFの電解コンデンサだと22万回弱で停止しました。
その時のログ↓
217500: 3
217501: 1
217502: 2
217503: 1
217504: 2
217505: 1
217506: 1
217507: 3
217508: 3
217509: 4
217510: 5 *
数値のパラパラが大きくなってきたな〜っと、しばらくして異常検出
値の「5」が出て停止。
「積層セラミックコンデンサ」とはちと違うようです。
同じ容量でも、短絡時に流れる電流が違うんでしょうね。
● これが「1uF電解」の波形。
新品のスイッチで短絡。
(上の10uF波形は24万回開閉後の波形)
同じ容量でも積セラに比べて急峻です。
リード線長もからんできそう。
オシロの観測点は回路図のTP1部分ですんで、コンデンサに近いところです。
★居酒屋ガレージまとめ:タクトスイッチの接触不良
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2012年8月20日 09時07分
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私が遭遇した件の場合でも、0.1μFで不具合を起こしたスイッチは、数年でせいぜい数万回程度しか押しませんが、メーカーの分析では付着物があったらしいので。