「地震展2008」
またまた東成図書館にあった本。
大阪市立自然史博物館・第37回特別展 「地震展2008」
サブタイトルが 「−今わかっていること・知ってほしいこと−」
当然ですが「311」の前。
2004年のスマトラ大津波の解説は出ています。
石垣島の津波石や北海道厚岸の津波堆積物の写真もあります。
そして岩手県田老や小白浜の大防潮堤の写真も。
その解説文↓
「街を取り囲むように防潮堤がそびえ立ち…
津波から街を守ります。」
この文の後にこれが続きます。
「ただし、防潮堤を越える大きな津波が来襲する可能性
もあり、高所に逃げるための避難路が確保されており、
避難がすみやかに行われるようになっています。」
この想定、今となっては空しいよう…
さて、地元の大阪。
「上町断層」に関し、こんな記述があります。
・松屋町筋東側の崖は6000年前の縄文海進の時期にできた
海蝕崖。 実際の断層はもう少し西。
(これは聞いたことがあった)
・上町断層をはさんで西と東で地層に800mの高度差がある。
・火山灰層を調べることでその動きが分かり、80万年前の
地層で400m、つまり1000年で0.5mの動きとなる。
・しかし、あちこち調査しても9000年以降に活動した痕跡が
認められない。
・上町断層が活動を沈静化させていったのか、この1万年だけ
鳴りを潜めているのか… わからない。
マグニチュードの話ではこんなことも。
・震源断層の大きさはほぼ地震の規模に比例。
・M5で断層の長さが3km。
M7で30km。 M9だと500kmに。
・断層の破壊開始点から拡大する速度はおよそ2km/秒。
M7の地震だと十数秒間。
M9の地震だと3〜4分の揺れになる。
以前、河田惠昭先生が言ってたことそのままかと。
311の地震の時、最初の気象庁発表のマグニチュードが
えらく小さくなってました。
「こんだけ長いこと揺れたんだからもっとでかいやろ」
っと、この河田先生の談話を思い出して思ったものです。
このあたりも解説があって、
・地震計の振幅に基づいたマグニチュードでは8を越えると
正しい大きさにならず、8.5くらいで飽和する。
・それを解決するため地震で動いた断層の面積からマグニ
チュードを求める方法が考え出された。
(金森博雄さんが考案)
ということは、面積も長さに比例してるんで、揺れ時間で
だいたいのエネルギーがわかるということになります。
311に関しての気象庁発表マグニチュード、ほんとえらい
小さかったですもの。
調べたら、最初の報道が7.9。
これでも十分に大きいわけですが、こ数字が油断を生んだのかも。
8と9で30倍ほどエネルギーが違いますから。
★マグニチュード:Wikipedia
|
2012年9月5日 15時16分
|
記事へ |
コメント(1) |
トラックバック(0) |
|
・地域防災リーダー /
・サイエンス /
・本 |
トラックバックURL:http://blog.zaq.ne.jp/igarage/trackback/3068/
※ブログ管理者が承認するまで表示されません