牛乳は飲まなくても生きていけるけど、こいつは…
メモ:「牛乳有害説」で、「牛乳は悪い」は「と」だと意見しました。
(意見したというか、あれこれの論争を紹介したのが主)
今度は自分がちょいと「と」な書き込みをしてみます。
相手先は「菜食主義」の人々。
知り合いのベジの方々、何かカラダの不調をうったえること
が多いようなんです。 (私の聞き違い、勘違いならゴメンね)
調子が悪いから菜食や断食をしているのか、それとも逆?
というお話。
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●「脂肪酸」について
先日の「牛乳」以来、「栄養」についてあれこれ
資料を見ています。
※まったくの分野違いなもんで、
言葉の意味チェックから。
で、タンパク質からちょいと変わって今回は「脂肪酸」。
Wikipediaの記述を拝借します。
・脂肪酸
・魚介類の脂肪酸
(一部編集:おもに削除)
・ヒト及びその他の動物にとっては、リノール酸に
代表されるω-6脂肪酸とα-リノレン酸に代表され
るω-3脂肪酸の2系統の多価不飽和脂肪酸が必須脂
肪酸である。 …【1】
ω-6脂肪酸 …【2】
リノール酸
γ-リノレン酸
アラキドン酸
ω-3脂肪酸 …【3】
α-リノレン酸
エイコサペンタエン酸 (EPA)
ドコサヘキサエン酸 (DHA)
・必須脂肪酸の必要量は「日本人の食事摂取基準
(2005年版)」で成人では、ω-6系脂肪酸は1日
に7-12グラム以上、ω-3系脂肪酸は、1日に2.0-
2.9グラム以上とされている。
日本人の食事摂取基準(2010年版)では、ω-6
脂肪酸について1日9g前後の摂取が適正で、摂取
上限は総摂取エネルギーの10%(22-30g)として
いる。
ω-3脂肪酸の必要量は成人では1日に2g程度とさ
れている。 …【4】
摂取上限は示されていないが男性においては前立
腺がんの罹患リスクのためα-リノレン酸の過剰
摂取は注意が必要とされている。
EPA及びDHAについては1日に合計で1g以上の摂取が
望ましいとされている。
・他方で、日本人のリノール酸摂取量は平均して
13-15g/日で過剰にω-6脂肪酸を摂取しており、
ω-6脂肪酸由来の過剰な生理活性物質の産生を防
ぐために、代表的なω-6脂肪酸であるリノール酸摂
取量を7-8g/日に制限すべきとの意見もある。
・ω-6脂肪酸(リノール酸)の摂り過ぎと、それの
拮抗関係にあるω-3脂肪酸(α-リノレン酸)との
摂取バランスがこわれて過敏性が増加しアレルギー
が惹起されやすくなっているとの報告もある。 …【5】
・ω-3脂肪酸とω-6脂肪酸の望ましい摂取比率は1:1
から1:4であると言われている。
典型的な西洋での食事ではω-3脂肪酸とω-6脂肪
酸の比率は 1:10から1:30の間で、ω-6脂肪酸の摂
取が極めて高い実態にある。
この原因は、代表的な食用油の多くが高い比率の
ω-6脂肪酸を含んでいてω-3脂肪酸をほとんど含ん
でいないからである。
・必須脂肪酸は、多くの代謝過程ではたらいている
ため、不足したり、種類のバランスが悪かったり
すると、体調を崩す原因になるともいわれている。
…【6】
・植物油にはリノール酸が豊富に含まれているものの、
α-リノレン酸はあまり含れていない。
α-リノレン酸がある程度含まれているものは、
エゴマ油、アマニ油、キャノーラ油、大豆油である。
大豆油はα-リノレン酸の8倍量のリノール酸を含ん
でいる。
α-リノレン酸1日あたり2gの必要量はキャノーラ油
なら1日20gに相当する。
・また、植物油から推察できるように、穀物類にはリノー
ル酸が豊富に含まれているものの、α-リノレン酸はほ
とんど含まれていない。
・α-リノレン酸は広葉植物の葉の膜組織(光合成に関わる)
からも得られる。
ホウレンソウやチンゲンサイなどの青物野菜からα-リノ
レン酸が検出されている。
ゆえに、葉は草食動物の格好のα-リノレン酸の供給源と
なっている。
・魚介類には、エイコサペンタエン酸(EPA)やドコサヘキ
サエン酸(DHA)などのω-3脂肪酸である高度不飽和脂肪
酸が多く含まれる。
・魚介類に含まれるDHAの多くは、海産の微生物によって生
産されたものが、食物連鎖の過程で魚の体内に濃縮された
ものである。
ω-3脂肪酸の高度不飽和脂肪酸の摂取は心臓病の予防に良
いと言われている。 …【7】
・DHAは脳のリン脂質に含まれる脂肪酸の主要な成分で
ある。
DHAは、神経細胞の細胞膜を柔らかくし、樹状突起を
増やしたり、軸索の成長を促して脳・神経系の健全性
を保つ。
また、DHAが不足すると脳内セロトニンの量が減少し、
多動性障害を引き起こすという報告がある 。
アルツハイマー型痴呆やうつ病などの疾病に対して
もDHAの摂取は有効であるといわれている。 …【8】
・シーフードをたくさん摂取するところほど母乳内の
DHAは高く、産後うつ病の有病率は低かった。
DHAを含むω-3脂肪酸を十分に摂取しないと、母体
から胎児への転送により、妊娠・出産期には母親に
は無視できないω-3脂肪酸の枯渇の危険性が高まり、
その結果として産後のうつ病の危険性に関与する可
能性が指摘されている。 …【9】
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●結局、だからどうなの?
「何でもバランス良く食いなさい」ということじゃないか
しら。
「脂肪」といや「太る」というイメージですが、
「脂肪酸」となるとヒトが生きていく上での
必須栄養素。 【1】
その脂肪酸が、植物に多く含まれている「ω-6脂肪酸」
と、魚介類に多い「ω-3脂肪酸」に分かれていて、その
両方ともが必須ということ。
「菜食」だと「ω-3脂肪酸」が不足しちゃうかもしれ
ないよという注意喚起。 【2】【3】【4】
【5】【6】【9】「アレルギーの原因」「体調を崩す」
「うつ秒の危険性」なんて書かれると「ほんまかいな」
なんですよね。
それに、【7】【8】のように「なんたらの予防に有効」
なんて記されると、これも「ウソちゃうん」。
でも、「ω-3脂肪酸」はまぎれもなく「必須栄養素」と
判明しているんで、「牛乳は悪い説」とはちと違うわけ
です。
牛乳は飲まなくても生きていけるけど、「ω-3脂肪酸」
の摂取は必須!
■ 完全菜食の場合、サプリメントや添加食品で ■
■ 摂取しなければならない栄養素もある。 ■
なんて記述があるんで、もし「体調がもうひとつ…」
なんて感じがあるんなら、「ω-3脂肪酸」に注目して
栄養管理してみればどうでしょうか。
わたしゃ、まったくの専門外だけど…
この前は、「牛乳が悪い」という意見があり、
「何でも食おうぜ」という趣旨でそれに反論させて
もらいました。
今回、あれこれ見ていて出てきたのは「魚を食おう!」。
その理由…
「あなたの体調不良はω-3脂肪酸不足が原因なのかも」
です。
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2013年7月16日 15時23分
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wikipediaだけじゃなくあれこれnet上にある資料を見ていると、
ほんと勉強になります。
ただ… 「と」な内容に絡んで「サプリの宣伝」が目立ちます。
誰だって病気になりたくない。
そりゃそうだ。
サカナを食さないベジな方々と必須栄養素である2種類の
脂肪酸に関し、理詰めで考えるとこんなところかなっと。