逝くならきちんとどうぞ…
とある制御回路の修理に往生しました。
動きかけてるんですが正常に動かない。
という困った症状。
トラブった回路の基本部分は純アナログ。
OP-AMPでフィードバック制御しています。
その主要部分はこんなの。
(クリックで拡大↓)
(コンデンサCの上にもあれこれ制御回路が入ります)
基本は積分回路。
その出力がぐるぐるっと回って反転入力に戻ってきます。
(メカを回します)
それがおかしい。
もっと早く回るはずなのに回らないんです。
OP-AMPは普通の「4558」。
動作中、反転入力と非反転入力の電圧差はゼロなんで
回路は動作しています。
どこかおかしくてフィードバックがダメだったら、ここ
がゼロボルトになりません。
例えばOP-AMP自身の不良とかだと。
基本、動きかけているものだから、どこかの抵抗がおかしくなって
いる(ゲイン系の異常)とか、速度検出部の異常を考えます。
ところがどれも正常。
あちこちにある抵抗も異常なし。
(回路から分離しなければ計れないところは片足をはず
して抵抗値チェック)
コンデンサも大丈夫。
OP-AMPの出力、10Vほど出なくちゃならないところが、5Vあたりで
頭打ち。
だめもとでOP-AMPを交換しても同じ。
図の中に記したダイオード、これはOP-AMPの出力がマイナスに
振らないようにするためのものです。
基本的な動作には関係なし。
…なんですが、いちおう導通チェック →正常。
このとき、チェックのためにダイオードの片足を浮かしていたんです。
そうしたら、正常に!!
「こいつかい」っと。
でもダイオードの順方向電圧も大丈夫。
逆方向もリークはありません。
「何?」 です。
ダイオード(1SS133)を新品に交換したらうそのように安定
動作。
この苦労は何だったのと…
で、どんな具合に悪かったのかちょいと調べてみました。
なにせダイオード、足は二本です。
こんあ具合に交流電圧を加えて、正常品と比べてみました。
1SS133の逆耐電圧、数十ボルトは平気。 のはず。
ところが… オシロ波形
ch1とCH2のGND位置を同じにして見ています。
破線カーソルで示しているのがNGなほう。
5Vあたりから正常なラインから外れはじめ、6.5Vで頭打ち。
ツェナーじゃないんですから、これではあきません。
ということ、中途半端な壊れ方をしていたんで、修理に
手間取ったという具合です。
そういや、昔にもこんなことがありました。
★抵抗一本で:2009年07月03日
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2013年10月25日 11時34分
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・電子回路工作 |
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カーブトレーサでVr−Ir(逆電圧-電流)特性を見る事が出来れば、はっきりしそうです。
(簡易的にオシロで見るには・・・
抵抗をアノード側に入れ、電源電圧をオシロのX軸,抵抗とダイオード間の電圧をオシロのY軸に接続し、X−Yモードで見る、なんて方法が)
入力交流信号はAC100Vをスライダックで減圧(絶縁トランスをかまして)。
もっとキレイな波形を出す発振器は10Vちょいくらいしかドライブできずで、比較波形を得るのにアウトでした。