TL064その後
「TL064の異常発振体験」、とりあえず新旧のチップに違いがあるのかないのかを「中身」を見て調べてみました。
といっても真っ黒の樹脂で封止されたICです。
いくら目を細めて見てもそのままでは中は見えません。
そんなときの「X線」です。
つてを頼って撮影してもらいました。
まずは全体像。
上が発振した新しいIC、下が手元にあった古いICです。
リードフレームがきれいに見えています。
樹脂の外観もかすかに見えています。
中央部、チップの乗ったところを拡大してみると・・・
チップと足をつないでいる細い線、ボンディング・ワイヤーが見えます。
(上が新、下が旧)
X線撮影されたフィルムをデジカメで撮影するときの露出を変えて、ネガ反転してみると、
チップ上の接続点が見えてきました。
(上が新、下が旧)
この点を結んでみるとチップの大きさが推測できます。
上の方、新しいチップのほうがすこし小さいですよね。
横幅が狭いように見えます。
微妙な特性の違い、このあたりに原因があるのではないかと推測できます。
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2006年7月14日 09時05分
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・電子回路工作 |
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究極の接写ですね。
この写真、現像して絵の出たフィルムをクリップで保持し、後ろから光源で照らしてそれをデジカメ(リコーRDCi500)で撮影しました。
シリコンチップの模様は撮れませんでしたが、ボンディングワイヤーとその接続点が写っていたので、チップの大きさを推測できました。
真空管や CRT なら割って中を調べられますが,半導体はどうするのかと思っていたら,そこは 餅は餅屋 でやはり,解剖の方法があるようです。
http://www.nc-net.or.jp/morilog/m26471.html
ということだそうです。なかなかたいへんですね。
仕事場に置いてある昔のトラ技を引っ張り出してきますと・・・
開封に用いる小道具やら薬品が紹介されています。
樹脂を溶かすのはやはり加熱した「発煙硝酸」です。
DIPやSOPのICだけでなく、モールドTr、CANやセラミック・パッケージまで解説。
10月号では、開封したICの内部回路を読む方法が。
このトラ技の記事を見たい方は、リクエストをどうぞ。
製作した回路では、残り2つのAMPで可変ゲインの低周波増幅回路を作っていました。
このアンプ部も含めて、動作させたときにおかしくなります。
また、無信号状態では発振しません。
低周波信号を入れたときだけ、全波整流部の出力が不安定(高域で発振)になるのです。
増幅部での発振は見られません。
電源にはきちんとパスコンは入っていますし、なかなか不思議な現象です。
http://www.usc-sbc.com/quality/open.htm