Caplio GX100のホワイトバランス#9
リコーCaplio GX100の自動ホワイトバランスあれこれの続きです。
※前記事 Caplio GX100のホワイトバランス#8
仕事場からリコーのデジタルカメラ「RDC-i500」持って帰ってきて
GX100と同じ条件であれこれ写してみました。
結果…自動ホワイトバランスに関してぜんぜん問題なし。
いろんな光源下、それなりに写ります。
このカメラ、使い始めてもう6年。
過去いろんな被写体をいろんな場面であれこれ撮っていますが、
今回のGX100のようなAWBに関するトラブルには出会っていません。
来週、リコー製の別機種カメラを借りれることになっていますので、
実験できるでしょう。
さて、GX100のトラブル、どんなことが原因でしょうね。
例えば…C言語で考えてみます。
こんなホワイトバランス処理ルーチンがあるとして…
int x(int d):暖色を処理するルーチン
赤みを残したホワイトバランス
int y(int d):中間色を処理するルーチン
白は白で写るように
int z(int d):寒色を処理するルーチン
青みを残したホワイトバランス
撮影したオリジナル画像から色温度を抽出。
その値からホワイトバランスレベルを判定しようとした
とき、暖色、中間色、寒色を判断してホワイトバランス
処理を変えるルーチンがあったとします。
10と20を寒色、暖色の境界として判断したい場合、
こんな処理になるでしょうか。
int awb(int iro)
{
if(iro < 10) return x(iro); /* 10未満は暖色で処理 */
if(iro > 20) return z(iro); /* 20超えれば寒色 */
return y(iro); /* 中間色で処理 */
}
それが、こんなふうに「>,<」「>=,<=」を使うのをミスすると…
int awb(int iro)
{
if((iro > 10) && (iro <= 20)) return y(iro); /* 中間色 */
if(iro < 10) return x(iro); /* 暖色で処理 */
return z(iro); /* 寒色で処理 */
}
1行目を(iro > 10) &&としたため、本来なら暖色と中間色の
境界値である「数値10」が寒色z()で処理されてしまいます。
正しくは(iro >= 10) && と「>=」にしなければなりません。
あるいは
if(iro < 10) return x(iro); /* 暖色で処理 */
if(iro > 20) return z(iro); /* 20超えれば寒色 */
if((iro > 10) && (iro <= 20)) return y(iro); /* 中間色 */
と、最後の行に不必要な判断を入れてしまうと、「数値10」が
色補正ルーチンを素通りして関数を抜けてしまいます。
その場合の戻り値は「0」、悪くすれば不定。
この「10」が今回の「白色蛍光灯色温度」に相当するのではな
いかと想像しています。
この処理、マイコンのソフトウェアで行われているのか、
それとも画像処理用ゲートアレーチップでハード的に行
われているのか、ファームウェアの変更で対処できるのか、
それとも基板交換しなくちゃならないのか、私のGX100だけの
問題なのか、他の色温度に特異点はないのか、あれこれ心配
になってきます。
※何が問題なのか
AWBに問題をおこす白色蛍光灯、ガレージ以外の場所でも使われています。
リコーに相談すると「苦手な照明」でこれが「実力値」とのこと。
でもあれこれ調べると処理上の特異点が白色蛍光灯の色温度にある
ことが判明したわけです。
これって…
『この車35km/hになるとハンドル操作が苦手になりますねん。
めったに35kピッタシなんて出しませんやろぅ。
40kとか20kとか60kとか100k、そのスピードなら大丈夫。
心配いりません。35kだけでっさかい。』
『このエアコン35度になったら風量調整おかしなりますねん。
暖房やったらこんな温度にしませんやろ。
冷房でも35度って使えへんでっしゃろ。
冷房の最初、部屋の温度がちょっきし35度のときだけ
でっさかい、すぐ冷えよりますんで気ぃ付きませんわ。』
って、言われてるみたいです。
さて、リコーは今回のことを認識して対策してくれるのか、
それとも「苦手」「実力」で済ませるのか。
まだまだ続きますわ。
※ガレージの蛍光灯
現在、ガレージには下の写真のように器具がぶら下がっています。
(↑クリックでちょっと拡大)
手前から2灯用が2つ、向こう(車に近いほう)に1灯用が2つ。
一番手前の2灯用には「昼白色」の蛍光灯を付けてあり、
向こうの3基に「白色」蛍光灯がつけてあります。
今回遭遇したGX100のAWB不調、向こう側の蛍光灯下で撮ったときに発生したのです。
最初は旧PCの内部。その次はビールサーバ。
その後のあれこれ調査は、一番向こう側の机で作業を行っています。
三脚やら見えるかな。
さすがGX100の24mm広角、ガレージのほぼ全景がこうやって写りました。
(AWB、露出補正無し、マルチ測光)
※続き:Caplio GX100のホワイトバランス#10
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2007年9月15日 23時01分
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