センサー修理
土曜日訪れた九度山の「真田庵」。
その真田庵の庵主さまからの頼まれものです。
「夏ごろから宝物資料館の入り口センサーの調子がおかしい」
「電源を入れてると鳴りっぱなしになる」とのこと。
こんな形のセンサー。
これがひっくり返って天井にねじ止めされてぶら下がっています。
イスを踏み台にして天井に付けられたセンサーを外してみると…
電源供給は正常。12Vが来ています。
接触不良ではなく、センサーが働きっぱなしになっていました。
ケースを外すとほれ。
センサーは二つ目。
それがスモークのアクリル板で目隠しされています。
この写真では、黒く写っていますが、反射鏡は銀ピカ。
左側のセンサー部を良く見ると
こんなデバイスが。
何でしょうね。
右側の窓は折り返しがあって、デバイスらしきものは
直接見えません。
赤外線を投射しているのか、サーモパイルを使った焦電型センサーなのか、さて?
メーカーは松下。(型番:EL8104-31)
使われている部品の製造年から推定すると、これが作られたのは1983年頃。
25年になろうかとしています。
DC電源を供給してやると動作し始めるのですが、出力が出っ放し。
基板をざ〜っと見ていると…発見!
コンデンサが液漏れしています。
液漏れしたこんなコンデンサが3つ出てきました。
実装されていたコンデンサを全部抜き取って新品に交換。
「さぁ、これでどうや?」っと通電したら、ちゃんと働き始めました。
やはり、人体が発する赤外線の動きを見ているようです。
検出された後、じっとしているとオフになります。
さて、これをまた真田庵に持ち込んで動作確認しなければなりません。
11月3日、五條での焼肉パーティの後、九度山に寄ろうかと考えています。
基板の写真、右側のシールドボックスの中にはこんな回路が入っていました。
10本足のOP-AMPらしきデバイス。
松下のマークが入っていて型番も記されてしますが、素性不明。
「AN136」とは?
※岡田さんから「赤外LEDじゃないか」ということで、通電したところを撮ってみました。
肉眼ではなんにも見えません。
スモークのアクリルを通して写しています。
まずRDC-i500で。
マニュアル露出設定が使えないので、露出補正をマイナスいっぱいにしてもこの明るさ。
次はGX-100。
露出を加減すると、ボンディング・ワイヤーが見えてきました。
※現地へ持ち帰っての動作確認はまだしておりませんが、
あと怪しそうな部品といえば「半固定抵抗」あたりでしょうか。
こんな例(電源の修理依頼)もありましたから。
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2007年10月29日 22時01分
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変調したのを受光してバンドパスフィルタを通して増幅してレベルに変化があったら検出というパターンじゃないかと推測。
サーモパイルにしては構造が?っと思っていたのです。
今さっき、通電させてデジタルカメラを向けてみました。
光ってましたよ!
コンデンサも,当然自社ですね。液漏れ・容量抜けは,25年も経てば仕方ないかなと思いますが,これが発火発煙につながると,大騒動になるので厄介です。
ちなみに,三松葉 のこのマーク,部品の小型化に伴って使い出したのですが,これは社章であって,商標マークではないという社内通達が廻ってきたことがあります。
土曜日、五條からの帰りに真田庵へ寄って、修理できたかどうか確認の予定です。
たいがいの古い資料も置いてあるのですが、痕跡(概要)さえ見つけられませんでした。
どこか他社のセカンドソース品かなと思って調べたのですが、それでも発見できず。
懐かしい2つ目センサーですね。
昔(20年ほど前?)バラして同じ缶タイプAN136を見た記憶があります。(確かOP-AMPで間違い無かったと思います)
赤外線を出して反射量の変化を測定しているので、前からゆっくり近づいて反射量の変化が少ないと反応しないという欠点つきの防犯センサーでした(^^;
友人達と誰が一番うまくセンサーをかわせるか競技などをして遊んだ逸品です。