簡易型静電気検出器 補足
※前記事
・簡易型静電気検出器の解説
・OPアンプ1石でできる簡易型静電気検出器
記事の補足です。
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異なる種類の物質をこすり合わせると摩擦電気と呼ばれる電子の移動がおこります。
二つのものをこすったことによる刺激で、物質を構成する原子から電子が抜け出してし
まい、電子が片方の物質に集まってしまうのです。電子が集まったほうはマイナスに、
電子が抜け去ったほうはプラスに帯電します。いったん帯電がおきるといつまでも電子
が残ってしまい、二つのものの間にはずっと電位差が生じることになります。
静電気を計る場合、測定器そのものに電子を逃がしてしまわないようにしなければな
りません。入力抵抗が低い計器では電子が逃げて(電流が流れる)しまいます。
そこでFET入力OP-AMPの出番です。
この場合、ゼロボルトの基準は回路のアース、つまり計器のケースを手に持っている人の身体
ということになります。
どんなものがどちらの極性に帯電するのか調べてみましたら「摩擦帯電系列」あるいは
「静電順序」という名の表が見つかりました。
上に位置するのがプラス、下がマイナスに帯電するそうです。(微妙にその様子が異なりますが…)
たまりにたまった静電気が、あるとき何かのきっかけで放電したとき、そのエネルギーが
電子機器に悪影響をおよぼします。
信号雑音としてだけでなく装置の誤作動や素子の破壊につながるのでやっかいです。
【例1】
ガラス (+)
雲母
ナイロン
毛皮
鉛
絹
木綿
木材
琥珀
硫黄
セルロイド
ビニール
シリコン (−)
【例2】
毛皮 (+)
フランネル
羽根
ガラス
綿
絹
木材
シェラックプラスチック
金属
硫黄
ゴム
エボナイト (−)
【例3】
獣皮 (+)
毛
水晶
ガラス
雲母
綿
紙
麻
絹
木
ゴム
琥珀
樹脂
人体
セルロイド
金属
エボナイト (−)
※こんなラクガキも発掘
※参考
・図解で解る電気の辞典 新井浩之 西東社
・イラストで学ぶでんき電気でんき 若山芳三郎 東京電機大学出版局
・電機・電子のことがわかる辞典 高田陽 西東社
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2008年1月16日 10時47分
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静電気ね。電子が集まるとそこがマイナスに帯電する
というのがわかりませんな。その電子って
電力会社の原子力発電所で発電された
電子と同じものだろうね。
プラスの帯電とは、素粒子物理学の
陽電子(ポジトロン)を思わせるのだが
そして、それは自明のことであるのだが。
電子工学の世界では、そんなことは
言わないのよね。
不思議なことだ。