レールtoレールOP-AMPの特性を見る
2年ほど前に単電源OP-AMPの0V入力付近の挙動を調べる
てなタイトルで、手持ちの単電源アンプの特性を調べました。
このとき計ったのは0V付近の挙動です。
いろんなことが分かりました。
で、今回、ちょいと調べてみたのがレールツーレールOP-AMP。
アンプの電源を5V-0Vにして、電源と同じ範囲の三角波を
入力に加え、その出力を観察します。
ほんまに0Vからのレールと5Vまでのレールを行き来でき
るのん?という疑問がスタートです。
前回は0V付近の100mVを計ればよかったんで、オシロの
波形を見ながら、入力電圧を設定できました。
ところが今度は0V〜5V。
0Vは合わせられますが、5Vをちょうどにするのがむつかしい。
手持ちの発振器、出力レベルと出力オフセット電圧の調整
ができます。
でも、出力オフセット電圧の基準は波形の中央値。
だもんで、5Vを合わそうとしてレベルを変えたら0V位置も
変わってしまってうまいこと0V〜5Vきっちりに調整できま
せん。
チカラづくでの調整は無理。
ということ、同じチカラ技なら三角波発振器を作ってしま
えということで、観察のための発振器をでっち上げること
にしました。
こんな波形が欲しいわけです。
三角波の発生は積分回路。
ピークが5VとGNDに来たら、積分回路の充放電極性を逆に
するという考え方です。
で、こんな回路に(ブロック図)(クリックで拡大↓)
ユニバーサル基板に手組み。
測定用の回路は、別に作ってあるんで、発振回路だけ
です。
TO-220の石は±8Vの三端子レギュレータ。
TO-92の手持ちが無かったんで…
その観察結果。
紹介するのはとりあえず3つ。
(クリックで拡大↓)
上の2つ、LM358とAD823は単電源で使えるアンプですが
Rail-to-Railじゃありません。
3つ目のが導通チェッカーの検出抵抗値、1Ωを目指すで
紹介したマイクロチップのオートゼロ・アンプ MCP6V01。
Rail-to-Rail入出力です。
LM358は3.8Vくらいで出力が飽和。
AD823は0V付近の挙動と3.5Vくらいからリニアリティが悪化。
で、MCP6V01は0Vから5Vまでスパ〜っと真っ直ぐ。
ch3の紫線は10倍の計装アンプを通してますんで、100mV/div
レンジですが、実値は10mv/divです。
LM358だと、オフセット電圧が1〜2mVほど出ているのが
見えています。
※振幅制限機能付三角波発生回路(クリックで拡大↓)
10倍計装アンプなど、測定系回路はこの図内には
描いていません。
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2015年7月31日 08時53分
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